「病院の7割が赤字」——最近こんなニュースを目にした方も多いのではないでしょうか。実際、厚生労働省の調査でも一般病院の72.7%が本業で赤字という結果が出ています。そこに追い打ちをかけるのが水道料金の値上げです。今回は、愛知県内の病院様が井戸を導入して水道コストを削減した事例をご紹介します。初期投資ゼロで年間約120万円の削減です。
病院の7割が赤字——そこに水道料金2割値上げの追い打ち
厚生労働省の医療経済実態調査(第25回)によると、2024年度は一般病院の72.7%が本業の医業利益で赤字でした。人件費や物価の上昇に診療報酬が追いつかず、「増収減益」が固定化しているのが今の病院経営です。
今回ご相談いただいた愛知県内の病院様も、例に漏れず赤字経営とのことでした。
そこに重なったのが、水道料金の値上げです。この地域では水道単価が平均で約20%も値上がりしました。月100万円払っていた水道代が、使い方を何も変えていないのに120万円になる。年間にすれば240万円の負担増です。病院は透析・滅菌・空調・給食と、水を止められない用途のかたまりですから、「節水で乗り切る」には限界があります。
水道料金は今後「下がる要素がない」という現実
「値上げは一時的なもので、そのうち戻るのでは?」と期待したくなりますが、残念ながらその可能性はほぼゼロと言っていい状況です。
理由は値上げの中身にあります。今回の値上げの原資は、電気代や薬品費の高騰分だけではありません。水道管の老朽化対策と、地震に備えた耐震化のための更新投資です。全国的に水道管の更新には巨額の費用が見込まれており、能登半島地震で長期断水を招いた「水道管の老朽化」問題は、いまやどの自治体にとっても他人事ではなくなりました。
つまりこれは一過性のコスト増ではなく、これから数十年続くインフラ更新の入口です。水道料金は「削れない固定費」として、じわじわ上がり続けると考えたほうが現実的です。
だとすれば、料金側をどうにかするのではなく、水源側を変えるしかありません。それが井戸です。
解決策は井戸——初期投資ゼロの「オンサイト方式」で導入
井戸を掘り、地下水をろ過して使えば、その分の上水道の購入量が減ります。病院のように24時間365日、大量に水を使う施設ほど削減効果は大きくなります。
今回の病院様には、初期投資不要のオンサイト方式で導入いただきました。オンサイト方式とは、井戸の掘削費用もろ過設備の費用も当社が負担し、病院様には処理した水を使った分だけお支払いいただく仕組みです。設備投資の凍結を余儀なくされている病院が多い中、「初期費用ゼロでコストだけ下がる」というのは、赤字経営の施設にとって現実的に取れる数少ない選択肢だと思っています。
結果として、この病院様では年間約120万円の水道コスト削減を実現しました。値上げで増えた負担分を、井戸でしっかり取り返した形です。
プロの一捻り:オンサイト方式では「お客様の与信」を見ています
意外に思われるかもしれませんが、オンサイト方式の提案では、当社側がお客様の経営状況(与信)をしっかり確認します。
初期投資を全額こちらが負担する以上、長期でお付き合いできることが大前提だからです。逆に言えば、与信審査を通ったうえで導入が決まるということは、設備を提供する側が「この施設は長期的にやっていける」と判断したということでもあります。「赤字の病院に井戸屋が営業をかけて売り逃げする」ような話とはまったく構造が違う、というのは知っておいていただきたいポイントです。
水質が悪くても諦めない——鉄・マンガン除去+膜処理の設備設計
「うちの地域は地下水の水質が悪いから井戸は無理」と最初から諦めてしまう施設様は多いのですが、これはよくある誤解です。
実は今回の現場も、原水(くみ上げたままの地下水)の水質は良くありませんでした。鉄分・マンガンが多い水です。鉄・マンガンは放置すると赤水や黒い着色の原因になり、病院ではまず使い物になりません。
そこで今回は、ろ過装置を通常より大きめに設計しました。鉄分・マンガンをろ過でしっかり除去したうえで、さらに膜処理(フィルター膜で細かい不純物を取り除く処理)を行う二段構えです。原水が悪ければ、その分だけ処理を厚くすればいい——設備設計の問題であって、「井戸が使えるかどうか」の問題ではないんです。
気になる設置スペースですが、この規模の設備一式で車5台分程度でした。病院の敷地であれば、駐車場の一角や建物裏のデッドスペースで十分収まるケースがほとんどです。
まとめ
- 一般病院の72.7%が本業赤字。そこに水道料金の値上げ(この地域は約20%)が追い打ち
- 値上げの原資は水道管の老朽化対策・耐震化投資。今後下がる可能性はほぼない
- 料金が下げられないなら、水源を変える。井戸+ろ過設備で上水の購入量を減らす
- 初期投資不要のオンサイト方式なら、赤字経営の施設でも導入できる。今回は年間約120万円削減
- 水質が悪くても、鉄・マンガン除去+膜処理の設備設計で対応可能。設置スペースは車5台分程度
水道料金は「払うしかない固定費」ではありません。特に病院・介護施設・工場など水を大量に使う施設ほど、見直しの余地は大きいです。
よくある質問(FAQ)
Q. 病院が井戸を導入すると水道代はどれくらい下がりますか?
使用水量と地下水の条件で大きく変わりますが、今回の愛知県内の病院様では年間約120万円の削減を実現しました。透析・滅菌・空調・給食など24時間水を使う施設ほど、削減効果は大きくなります。
Q. 初期投資ゼロで井戸を導入できるのはなぜですか?
オンサイト方式では、井戸の掘削費用もろ過設備の費用も当社が負担します。病院様は処理した水を使った分だけお支払いいただく仕組みのため、設備投資が難しい施設でも導入できます。
Q. 地下水の水質が悪くても井戸は使えますか?
使えます。鉄分・マンガンが多い水でも、ろ過装置を大きめに設計し、除鉄除マンガン+膜処理を組み合わせれば病院で使える水質まで処理できます。原水が悪ければ処理を厚くする、という設備設計の問題です。
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水道コストの削減余地は、施設ごとの使用状況と地下水条件で大きく変わります。初期投資不要のオンサイト方式のご相談も含め、まずは現状の水道料金の内訳からお気軽にご相談ください。

